Geared Japan

The LIGHT WING

February 05 2014

これは履いてみたい。タイベックを使った超軽量ハイテクシューズです。話題になるわけです。
作っているのは、アンビリーバブル

・テスティング・ラボラトリー(Unbelievable Testing Laboratory。以下、UT.LAB)。中国安徽省出身で、以前はプロダクトデザインの名門Frog Designで働いていたTOKEN HU氏が中心になって上海で起業されたスタートアップカンパニーです。
例によってKickstarterでキャンペーンが行われていますが、原稿執筆現在で、既に目標金額の6倍を超える10万ドル近い出資が集まっています。

外見はオーセンティックなローテクスニーカーの顔をしている。

さてこのタイベックという素材ですが、ウルトラライトなアウトドアギアに興味がある方にはもうおなじみだと思いますが、デュポン社が開発したポリエチレンの不織布です。手触りは紙にとてもよく似ています。住宅の外壁の断熱層などによく使われていて、防水性がありながら透湿性が高く、丈夫で、なおかつ超軽量という特徴があります。
UT.LABのシューズ LIGHT WING は、このタイベックをシューズのアッパーに使うことで、片方で150g以下という超軽量化を実現しているのです。

URT sole。溝のパターンにも意味がありそうだ。

またソールにも、新しい鋳型と製造技術を使って作られた、彼ら独自の軽量なURT soleが使われています。さらに、インソールには台湾の企業が開発したPOLIYOUという素材が使われていて、URT soleとの合わせ技で、スマートなフォルムのシューズながら、スポーツシューズのようなクッション性を実現しているとのこと。

POLIYOUで作られたインソール。通気性に優れ、臭いを抑えたり、バクテリアの繁殖を抑える効果もある素材とのこと。

明確に新しいテクノロジーが投入された「進化したシューズ」としてデザインされているわけです(そのくせ、ルックスはオーセンティックにしているところが上手いと思います)。

なにしろUT.LABは「We think science is cool」と宣言している企業です。
そして、サイエンスこそが彼らの会社や、彼らのカルチャーや、彼らのブランドを繋いでいるものなんだと言っています。
だからこそ、彼らはタイベックのような先端的な素材を採用するし、進化したデザインと超合理的な製造技術でもって靴を作るんだ、という美しくも必然的なコンテクストがそこに描かれていることがわかります。

それだけではありません。
サイエンスのちからでイケてるシューズ(awesome shoes)を作ることで、僕らは世界を変えることが出来るんだ、なんてことも言っています。明日のリーダーになる子供たちに、イケてる教育と、ロックスターみたいな教育者に出会う機会を与えることから、世界は変わり始めるのだと。
(実際、Teach For Americaという教育プログラムにも協力しているそうです)

面白いです。いかにもメイカーズ企業、という感じではないでしょうか。
かつて米国のハッカーたちがコンピュータは世界をよりよく変えうると信じたように、メイカーたちは、自由にアクセスできるようになった最新の科学技術をもの作りに投入することで、世界をよりよく変えられると信じている――あるいは少なくとも、そのような立場を取る――のでしょう。

THE PENCILと名づけられた彼らのシューズ LIGHT WINGのKickstarterエディションは、シリアルナンバー入りで、2013年8月から出資者の手元に届けられる予定だそうです。

http://geared.jp/editors/2013/06/light-wing.html